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■2011/01/02 『日本の政治の質を高めるために。』VOICENET2011年1月号

■日本の政治の質を高めるために。
浪人生活も1年4ヶ月が経ちました。自分はこれまで何をやってきたのだろうと時勢しています。自民党を改革政党に脱皮させることもできず、自らの日本再生にむけた信念を、有権者の方々へ十分お届けすることもできませんでした。(本文へ)■活動記録
■新春の集いのお知らせ

■日本の政治の質を高めるために。旧年中賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに、本年の皆様のご健勝、ご多幸を心よりお祈り申し上げます。

浪人生活も1年4ヶ月が経ちました。自分はこれまで何をやってきたのだろうと自省しています。自民党を改革政党に脱皮させることもできず、自らの日本再生に向けた信念を、有権者の方々へ十分お届けすることもできませんでした。
現在は、大学や研究所に籍を置きながら、東北のものづくり拠点から普天間で揺れる沖縄まで全国を歩いています。各地での講演も120回を超えました。現地現場に足を運び、さまざまお立場の方からお話しを伺うことで、自らの志を磨きなおしています。大学を出ても職がないという若者の悲鳴、取引先の海外転出で突然仕事がなくなったという部品工場の苦悩と工夫、沖縄では政治家の言葉に対する深い不信を伺いました。生活保護の受給方法を指南する大阪の貧困ビジネスの実態にも驚きました。
政権交代をしても、なにも良くならないじゃないかという多くの声にもふれました。格好良いことを言ってきた民主党の若手論客たちが権力の座につきましたが、いつの間にか官僚機構に取り込まれています。これは、経験不足が原因なのではありません。どんな抵抗や批判があってもこの政策を進めるのだという信念と覚悟が乏しいからにほかなりません。
急速な人口減少と高齢化、激化する地球規模の競争、巨額の財政赤字。だれが政権を担っても、日本が直面する課題は変わりません。この処方箋は明確です。景気が良くならないのは、デフレと向き合わないからです。日銀と政府が経済認識を共有することもなしに有効な経済政策、金融政策が実行できるはずはありません。誤った規制強化策のため、企業が海外へどんどん拠点を移しています。その結果、35兆円分もの売上が海外へ流出し、100万人近い雇用が失われた。それが若い世代の就職難の主因です。財政再建がすすまないのは、政治が予算の優先順位をつけることから逃げているからです。子ども手当の財源で右往左往するだけで、肥大化した政府のあり方をただす歳出改革のプログラムを提示することもできない。さらに、国を守る意志も戦略もないのでは、領土は侵されてしまいます。
自民がだめなら民主、民主がだめなら自民というダメくらべの政治から脱却しなくてはなりません。日本の政治の質を高めるためにも、自らの信念に基づく処方箋をお示しし、愚直に訴えていくなかで、多くの方々にお力添えをいただくことができるよう、賢明に努力してまいります。本年もご鞭撻賜りますよう心よりお願い申し上げます。

 

VOICENET2011年新春号.pdf