・医療再生のために

　医師不足や地域医療の崩壊への対応は「待ったなし」です。

私が総理補佐官として担当している社会保障国民会議では、こうした緊急に対応すべき課題と、国民的な議論が不可欠なテーマの大きく二つにわけて中間報告にまとめたところです。

特に、医療は命に関わる問題であり、産科・小児科が医師不足のために閉鎖される、あるいは救急の患者さんが病院をたらい回しにされるといった事態は、放置するわけにはいきません。

これは、お医者さんを単純に増やせば解決できる問題ではありません。医学部の定員増も必要ですが、即効薬ではなく、また地域や診療科目の偏在を是正することもできません。

総理の指示を受け、救急医療に関する管制塔機能を持つ医療機関の整備、地域の病院や診療所のネットワーク化の推進、勤務医の負担軽減策、散会両体制の充実など、緊急対策の検討を進めているところです。

その際、問題の背景にある、病院機能の集約と役割分担、勤務医・看護師等の役割や働き方の問題、医療経営やサービスの質の問題、そして診療報酬体系そのものの問題といった構造的な課題についても取り組む必要があります。

現場で起きている問題を十分踏まえ、安心安全の基盤となる新しい社会保障制度をつくるために全力で取り組んでまいります。