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■2008/02/13 voicenet ミニ 2月号

■2008/02/13 voicenet ミニ 2月号

社会保障担当首相補佐官に就任


衆議院予算委員会で総理に質問


衆議院予算委員会で総理に質問
・首相補佐官に就任
・衆議院予算委員会で総理に質問

◆社会保障担当首相補佐官に就任◆13日、社会保障担当の内閣総理大臣補佐官に就任いたしました。 8日、総理から「現在、社会保障制度の分野においては、国民生活に直結し、国民の関心が高い課題が山積している。 これらの中には、たとえば、社会保障国民会議のように、幅広い視点から国民の目線に立って取り組んでいくべき課題も多い。 金融行政や産業政策、IT政策に携わってきた経験も生かして、幅広く補佐をしてもらえないか」とのお話がありました。 週末、私なりに熟考した末、お受けすることとしました。

◆5つの視点◆

国民の最大の関心事は、何といっても年金・医療・介護などの社会保障制度です。 現在の制度が想定してきた社会構造・財政状況が大きく変化する中で、少子高齢社会を乗り越えていく制度を再設計していかなければなりません。 私自身はこれからの社会保障制度は、
(1)制度間の重複や無駄が省かれ、本当に必要なものに必要な支援が行われるよう、制度が統合的に設計されること(効率性)、
(2)行政が公平かつ的確に行われること(信頼性)、
(3)多様な人々を幅広くカバーし、特定のライフスタイルを選択する者が不利とならないようにすること(柔軟性)、
(4)制度の将来性に疑義が生じないように透明性の向上と明確なコミットメントを図ること。制度を担う将来世代を最大限尊重すること(持続可能性)、
(5)地域や民間がより中心的、主体的に参加し、国民の目線に立った創意工夫が現場において生まれるようにすること(分権化)以上の5つの点に留意が必要だと考えています。

◆新しい発想で国民会議を運営◆

「社会保障国民会議」については、7日の衆議院予算委員会で、まさに総理に質問をしたところですが、私は、国民会議において現在の問題点をゼロベースで検証し、給付と負担のバランス、将来の見通しについて正確かつ透明に国民に伝えるとともに、今までの専門家の議論だけでなく、働き方や家族のあり方など新しい動きを把握し、制度の新たな担い手の声を反映するように努める必要があると思っています。働き方や世代によってこれからの社会保障制度がこうなるのか実感できるような議論をし、またいくつかの選択肢を提示することも会議の大切な目的です。国民会議の主宰者である総理を補佐し、従来の審議会などとは異なる発想を持って、会議の運営をはじめあらゆる対応をしてまいります。

◆年金記録問題でも総理を補佐◆

また、年金記録問題では、可能な限り、厚生労働大臣をサポートしてまいります。 その上で、私の金融担当大臣の頃の経験からすれば、システム問題も含めこうした問題が発生する場合は、組織のガバナンスにも原因がある場合が多いと考えています。 そうした観点から、社会保険庁解体後に創設される新組織(日本年金機構)や新しいシステムのあり方がよりよいものになるように、総理をしっかり補佐していきたいと考えています。
これからも一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます。

◆衆議院予算委員会で総理に質問◆

2月7日、衆議院予算委員会で質問に立ちました。

経済財政一体改革の理念と日本経済の現状
日本経済は今、二つの意味で大きな岐路に立っています。 第一は、サブプライム問題に端を発する世界経済、金融の混乱と、わが国経済自身の景気回復のテンポの鈍化にどう対応するかという点。 第二は、今後他の国が経験したことのないスピードで突入していく少子高齢化社会をどのように乗り越え、活力と誇りある国を築いていくかという点です。 成長戦略、成長に対する政治の確固たる意思表明がマーケットにとっても必要なことを訴えました。

成長戦略と空港外資規制問題
日本の成長戦略を国内外にわかりやすいかたちで発信し、2015年までの間、年率2.2%以上の実質成長を達成していくための戦略と決意をもう一度明らかにすることが大切です。 ダボス会議で総理は「対日投資など市場開放努力を一層進め、日本を世界と共に成長する国としていく」と力強く演説されましたが、一方で、空港施設に対する外資規制の導入が検討されています。 外資だから悪いことをすると考えるのではなく、問題の行為を規制することで対応すべきではないかと指摘しました。

歳出改革と官民給与格差歳
出改革は、単なる数字あわせではなく、行政の無駄を正し、非効率な制度改革をし、成熟社会を担う、生産性が高く信頼できる21世紀型の行財政システムをつくることが本来の姿です。 歳出構造をみると、最大の支出項目である社会保障費30兆円と同じだけ国と地方の公務員人件費がかかっています。 ここに歳出改革の課題がまだあるのではないか。 民間の雇用を作り出すために予算をつかう方向に改革を進めるべきだと訴えました。

資産・負債改革と埋蔵金論争
約700兆という巨大なバランスシートをスリム化するために重要なのは、埋蔵金のあるなしではなく、埋蔵金を毎年産み出す仕組みをつくる行政システムの改革にあると述べました。

◆さらに詳しくは、伊藤達也ホームページまで(使用したすべてのフリップも公開中!)◆

 

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