活動報告

年頭所感

新年あけましておめでとうございます。

金融行政に携わって2年、昨年9月に金融担当大臣に就任し、今日まで全力で金融改革に取り組んでまいりました。今年もさらに改革を進めていく所存でございますので、何卒よろしくご指導のほどお願い申し上げます。

今年は、金融サービス立国元年と位置付けられるような1年にしていきたいと思っています。そのために以下の3点が重要だと考えております。

1つは、「金融再生プログラム」の総仕上げの徹底です。現在、主要行の不良債権比率は順調に低下しておりますが、不良債権問題正常化に向けて最後のトンネルを完全に抜けきるためにもう一段の努力をお願いしたいと思っています。同時に、4月にはペイオフ解禁拡大を予定通り円滑に実施するため、金融庁としても検査・監督を通じて適切な対応をしてまいります。一方、金融機関の経営者の方々には預金者や、或いは取引先、そして株主等ステークホルダーにとって何が最善なのかという視点から真剣に経営に当たっていただきたいと考えています。

2点目は、「金融改革プログラム」のスタートをしっかり切ることです。そのために、この構想のロードマップである「工程表」を16年度末までにできるだけ速やかに策定、公表し、改革プログラムに基づいた諸施策を着実に推進していきたいと考えております。

そして3点目は、活力ある金融システムを構築するための3つのキーワードを大切にしていきたいと思っております。1つは競争、2つ目は法令等の遵守、そして3つ目は利用者重視。コンペティション(Competition)、コンプライアンス(Compliance)、そしてカスタマー(Customer)、この3つの「C」を大切にしてまいります。言うまでも無く、健全な競争を促進していくためには規制の総点検を行って、規制改革を通じて活力を引き出していくことが非常に重要であります。そしてその一方で、違法な競争や、或いは不正な取引に対しては厳正に対応をしていく、法令等の遵守というものを徹底していくことも必要であります。その結果として利用者のサービスがより充実するような環境というものを行政としてしっかり整備をしていかなければいけないと考えております。

皆様の一層のご理解とご支援をお願い申し上げるとともに、本年が皆様一人ひとりにとって実り多い素晴らしい一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。