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■2008/06/04 voicenet ミニ 6月4日号

・ムダ・ゼロで行政を変える

人口減少と高齢化により、年金、医療、介護など社会保障負担は増加の一途です。不十分との指摘も多い現在の社会保障の水準ですが、これを維持するだけでも、2011年には公費つまり税金の投入額は約7兆円増えることになります。
一方、国と地方を合わせた長期債務残高は2007年度末で772兆円にのぼり、日本の経済財政運営への信認を得ていかなければ、国民経済に深刻な影響を与えることにもなりかねません。また今のままの低成長では、早晩、中国やインドに逆転され「たそがれの国」になってしまいます。

2年前、私はこうした危機感から、経済成長と非効率な予算の是正により、国民負担を最小限に抑制しつつ財政健全化を実現していく道筋を描きました。これが通称「上げ潮戦略」であり、「経済財政運営の基本方針2006(骨太2006)」につながりました。
日本の経済を一段と高い成長軌道に乗せていくために、実質経済成長率を上げる具体的な政策をパッケージにしていくこと。同時に、これまで以上に政策の棚卸しを徹底して、一般会計、特別会計、独法や公益法人を含めて、歳出の無駄を国民目線で削減していく必要があります。

福田総理も政府におけるムダの徹底的な排除に向けて集中点検をするように指示をしています。国民の方々から「無駄」と思われる政策経費について公募をするなど、こうした取り組みを政府与党一丸となって進めていかなくてはならないと考えています

「ムダ・ゼロ」へ政府の取組

◆道路関係の支出、公益法人の徹底的見直し
◆行政と密接な関係にある公益法人の集中点検
◆契約方式の競争政策の導入、随意契約の徹底的制限
◆「政策のたな卸し」などによる政府の効率性・透明性の排除
◆国や独立行政法人等の保有資産の有効活用・売却
◆業務現場の仕事のやり方の見直し

 

 

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