伊藤達也がメディアに登場しました!

TV東京「ワールドビジネスサテライト」に生出演

2004年10月6日 23:00~
テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」に生出演しました。

テーマ:銀行はどう変わるのか?

司会:小谷 真生子氏
大浜 平太郎氏

コメンテーター:伊藤 元重氏(東京大学 教授)
大石 信行氏

0170

当日の模様(抜粋)

【小谷】2年間竹中大臣の下で副大臣をなさった訳だが、副大臣室の荷物を片付けていられる最中に小泉さんからお声が掛かったというが。
【伊藤】はい。金融をしっかりやれというお話を頂きました。私自身が驚いた人事でした。

【小谷】竹中大臣が引継ぎの時に『引継ぎ いや引き続き』とおっしゃって伊藤大臣にバトンを渡されたが、(金融行政の今後の課題等に対する)認識は同じか?
【伊藤】そうですね、竹中大臣とは日本を苦しめてきた不良債権問題をなんとしても解決をしたいという同じ思いを持ってこの2年間一生懸命改革に取り組んで参りましたので。
【小谷】金融行政は継承される?
【伊藤】はい。金融再生をしていくということについては手を緩めることなくしっかりと取り組んでいきたいと思います。

【小谷】若干不安要因を認識されている?
【伊藤】課題はあると思います。来年春に向けてまだ一山越えなければならないと思います。前回の特別検査の結果を見ても銀行の財務に大きな影響を与える大口債務先、この中で再建が必要なものについて順調に再建が出来ているものと、なかなか企業業績が回復していないものと二極化していますから、再生できていないところはしっかりとした体制を組んで頂いて再生を実現して頂きたいと思います。

【大石】都銀は3メガバンクに集約されようとしていますが、地銀の数はかなり多い状況。今、地域経済の再生が課題だが、地域金融機関の再生がなければ地方の再生もない。地域の金融機関の再生にどのように取り組むのか。
【伊藤】主要行と違って、地域金融機関の場合には、その地域に根ざした金融機関としての機能を強化していく。その中で中小企業の再生と地域経済の活性化を図っていくと同時に、不良債権問題を解決していこうと、私共はリレーションシップバンキングの機能強化のプログラムに基づいた施策を展開し、全国の地域金融機関が一生懸命取り組んでいるところ。経営基盤の強化と収益力の向上を是非図って頂きたいと思います。
また、数が多いというお話がありましたが、一概に数が多いとは言えないのではないかと思います。いろいろな議論があるとは思いますが、地域によって事情が違うと思いますし、地域の中におけるニーズも違うと思います。一番重要なのは地域や中小企業の様々なニーズにどう金融機関が応えていくか、応えられる金融機関があるかどうかということだと思います。

【伊藤教授】来年のペイオフ凍結解除に向けて、この半年の大臣の今後の一番の課題は何か?
【伊藤】やはり混乱が無いようにこの制度についてしっかりPRをしておくことだと思います。課題としては、金融機関の方々には一層緊張感を持って経営改革に取り組んで頂きたい。それと預金者の方々や地域の方々の信頼でありますとか信任を確保していくために自らの財務諸表ですとか経営戦略を分かり易く説明していくということが非常に大切だと思います。

【小谷】郵政の改革については?
【伊藤】政府全体として取り組んでまいります。
【大浜】郵政事業が民営化されると郵便局はかなり魅力的になるといわれていますが、銀行の魅力が逆に郵便局の魅力に劣ってしまうとも考えられるが?
【伊藤】公正な競争条件をしっかり確保していくということは重要であると思います。やっぱり利用者に向ってお互いが競争しながら、利用者が喜ぶような金融サービスをお互いに提供できるような環境を作っていかなくてはならないと思います。
【大浜】ただ銀行での保険の窓口販売にとってみても、銀行の圧力販売の問題もあって郵便局よりもむしろ制約が多くなると思うのですが?
【伊藤】そういう弊害防止処置といったものをしっかりやっていかなくてはいけないと思います。

【小谷】今日はどうもありがとうございました。
【伊藤】ありがとうございました。