・新年あけましておめでとうございます。
政治への厳しい声を厳粛に受けとめて、信認を回復できるよう相当の努力をしてまいります。特に、麻生政権になって改革が後退しているのではないかという懸念の声が聞かれます。経済対策についても、本来の生活支援や景気対策といった趣旨についての理解が広がらず、自民党もバラマキの古い政治に戻ったのではないかとの受け止め方がなされています。与野党がバラマキ政策を競い合う先に、日本の未来はありません。なぜなら失われた１０年と同じことを繰り返すことになるからです。１００年に一度の大津波といわれるのは、その背景に１００年に一度というような経済・社会の大きな構造変化があるからです。たとえば先進国が成熟化し十分な国内需要をつくり出せず、米国だけが世界経済を引っ張ることに限界が来ているのです。
日本の経済を再生させていくには、内需を拡大していかなければなりませんが、それは容易なことではありません。
しかし日本には１５００兆円の個人金融資産があり、また環境問題をはじめ地球的課題を解決することができる技術力があります。世界同時不況の中で、今、日本が取り組むべきことは、こうした日本の持つ力を再評価し、その力を活用しながら新たな需要をつくり出す「日本力強化」とも言うべき構造改革を進めることです。
企業の資金繰り支援や雇用対策の強化はもとより、霞ヶ関のあり方を変え、社会保障や地方分権など日本の経済・社会の「構造改革」を断行します。大変革期だからこそ「ピンチをチャンスに転じる」政策と気概を持って、活力あふれる成長国家をつくるために全力で取組んでいきますので、ご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。