アベノミクスの政策効果が、地域を支える中小企業や小規模事業者に十分届くよう、会長をつとめる中小企業調査会で5月24日に提言をまとめました。
政府・与党が一体となり、成長戦略として取り組むべく、早速、菅官房長官と甘利大臣に申し入れたところです。
現場で活躍する、素晴らしい経営者やリーダーの提言を具体化し、地域を元気にできるよう、取り組んでまいります。
以下、概要です。
中小企業・小規模事業者成長プラン(概要)
~現場主義に立脚した政策刷新のために~
平成25年5月24日
自由民主党 政務調査会
中小企業・小規模事業者政策調査会
当調査会では、優れた経営者からヒアリングを重ね、現場の「生の声」を聴取。その結果、政策が現場に届いていない実態が明らかになった。「政策当局の都合」でなく、「企業の真のニーズと使い勝手」を優先すべきであり、不断の検証は政治の責務である。このため、アベノミクスの政策効果を地域経済を支える中小・小規模事業者に十分届けるための提言を策定した次第である。
「成長プラン」を支える4本柱
1. 中小企業・小規模事業者政策こそ、成長戦略・骨太の重要な柱に!
2. 地方の企業の声を政策遂行に反映する仕組みを!
○ 「地方産業競争力協議会(仮称)」を地域ブロック毎に設置。
(地元の中核企業をメンバーに成長戦略を地方に展開・フォローアップ)
3. 現場目線の支援策とするために徹底検証をすべし!
○ 企業負担を軽減するため、「利便性・最先端テスト」を導入。
(内外で最も分かりやすく、申請負担が小さいものをベンチマーク化)
○ 支援施策のワンストップ相談(「地域企業支援コンシェルジュ」設置)。
4. 地域と現場の実情やニーズに即した具体策を展開すべき!
○ (ものづくりとサービスの一体振興、新たなチャレンジ促進、海外市場獲得、人材獲得・育成、中小企業金融の強化、自社広報活動の支援)
⇒ 具体的な15のプロジェクト(別添)を提案
成長戦略・骨太方針に盛り込むべき具体的な15プロジェクト
《提案1》 「地方産業競争力協議会(仮称)」の設置
地方ブロック毎に地元の中核企業で構成。成長戦略の地域への展開・浸透と定期的なフォローアップを実施。
《提案2》 企業負担軽減のための「利便性・最先端テスト」
中小企業・小規模事業者向け施策につき、内外の類似施策を随時調査。「最も分かりやすい」「申請負担が軽い」ものをベンチマーク化。
《提案3》 地域キーパーソン開拓・交流プログラム
地域経済の活性化を担うキーパーソンを発掘。知見の共有・全国展
開と人的ネットワークを強化
《提案4》 「地域技術資源掘り起こしプログラム」の推進
地域に眠っている地域資源を各地域ブロック毎に掘り起こし、事業
化支援の行動計画を策定。
《提案5》 「ものづくり戦略市場獲得プログラム」の推進
先端産業や外需獲得産業といった戦略分野での技術要素と開発指
針を策定。
《提案6》 「スーパーものづくり補助」の創設
ものづくり補助金の使い勝手を更に改善して、継続・倍増。
《提案7》 「産業クラスター再起動イニシアティブ」の推進
産業集積施策を強化し、産業クラスターとして有望な箇所を再選定
し、中核的な役割を担う企業を重点支援。
《提案8》 「創業アフター5支援イニシアティブ」の推進
創業5年後までの最も苦しい時期に企業を総合的に支援。支援者の
全国ネットワーク化。
《提案9》 「事業引継センター」の全国展開
企業経営を「譲りたい者」と「始めたい者」のマッチング機能を強化し、全国に張り巡らせる。
《提案10》 日本企業の多言語での魅力発信支援
日本の優れた中小企業・小規模事業者の企業情報をポータルサイト
で海外に多言語で発信。
《提案11》 MICE戦略対応プランの推進
国際見本市・展示会等(MICE)が中小・中堅企業にとって使い勝手の良いものとなるよう、短期・中長期での総合戦略を政府全体で策定。
《提案12》 現地支援プラットフォームの新興国への拡大
海外展開した中小・中堅企業に対して、法務・労務・人材などの支援
を総合的に展開するプラットフォームを大幅に拡充。
《提案13》 地域毎の産業人材戦略の策定
地域の特性に応じて、地元企業と高専、大学、関連団体が一体となって、産業人材育成のための戦行動計画を策定。インターンシップ制度、外国人留学生のマッチングも充実。
《提案14》 個人保証からの脱却促進(ガイドライン策定)
個人保証なくても融資を受けられる金融の枠組みを作り、事業再生が進められるようなガイドラインを策定。
《提案15》 「地域を支える元気な企業」の選定・顕彰
優れた事業を展開して地域を支える企業を定期的に選定し、内外に
プレイアップ。(「元気なものづくり企業300選」の後継)
など
(以 上)