イノベーションをテーマに中小企業・小規模事業者政策調査会を開催しました。
中小企業が大きく成長するために、2つの大きな課題があると考えています。ひとつは、市場に評価される製品開発や研究開発でイノベーションを創出する力を向上していくこと。もう一つは販売力の強化、営業力の強化です。こうした問題意識をもって、これまで中小企業調査会では粘り強く議論を重ねてきました。
ドイツは、中小企業のためのエコシステムが非常に優れています。
ドイツの公的研究機関フラウンホーファーの全76機関は大都市から少し離れた地方都市に立地しており、中小企業と緊密な関係を築いています。契約件数の約6割(年間4000件以上)が中小企業との共同研究で、収入も中小企業は3分の1を占める重要なパートナーです。中小企業は、大企業と比べて技術力や研究インフラ(試験設備等)が足りないところをフラウンホーファーが補完しています。ドイツの航空宇宙研究センターも、技術移転の約9割が中小企業です。
これまでの調査会の提言の進捗を確認しながら、新しい提言とりまとめに向けて議論を重ねています。